こんにちは!Attaboy 運営人のアキラおじさんです!
今回はシグナスX-SRのブレーキフルードの交換・補充方法についてです。
基本的にはバイクのディスクブレーキなら交換方法はほぼ同じなので、他の車種の人も参考にしてください。
また、見逃しがちなブレーキフルードの交換時期についてもチェックしておきましょう!
「あれ? そういえばずいぶん茶色いな・・・いつ交換したっけ?」
ふと気がついたのがきっかけ。
基本整備はバイク屋に任せっきりだったので、行きつけのバイク屋が廃業してしまってからは自分でチマチマやるはめになってますw。
昔はエンジンまでばらしていろいろいじったりしてたんだけど、直してんのか壊してんのかってのを繰り返した結果「素人は手を出さない!プロの仕事が一番!」という結論に行き着いたはずなんだけどなあ、おかしいなあ・・・、まあ、しょうがないw。DIY気分で交換してしまいましょう!
ブレーキフルードって何?っていう人はゴメン、帰って! ウソウソw。
ブレーキフルードはディスクブレーキのブレーキホースの中に入っている液体のことです。
ブレーキフルードの交換時期は大体2年で交換目安。
車検のある車なら車検を取るときに交換してるんだけど、原チャリになるとブレーキパッドの交換の時ぐらいしか見やしない。普段の足代わりに使ってると、そのブレーキパットも純正はものすごく長持ちするので、下手すると4~5年は交換してないってことになるのか?
結構ヤバいw。気になると止まらなくなる性格なので、さっそく交換です!
私のシグナスはSE44Jなので、前輪がディスク、後輪がドラムブレーキです。
ぶっちゃけ私はドラムブレーキの方が整備が慣れてるんですわ。SRやXLなんかの前後輪ドラムブレーキっていう古いバイクを乗り継いできてたし、クルマの方もフォルクスワーゲンなんかは古すぎてドラムブレーキのみだったりしました。走らない、曲がらない、止まらない、というのばっかり乗り継いでるなぁw。
おかげでイマイチ機械的な構造っぽくないディスクブレーキの整備って苦手なんだよねぇ。
ハードルが高そうでいて、そんな私でも意外と簡単に交換ができちゃう原チャリのブレーキフルード、一度チャレンジしてみてください。
ブレーキ関連は保安部品なので、ギブアップはお早めに!
どうしても無理っていう場合は、バイク屋に任せてください。
中途半端で事故っても責任は取れませんのであしからずww。
ブレーキフルード交換の基本知識と、交換・補充方法パターン
失敗しないためにもブレーキフルードの基本知識と交換パターンを事前に理解しておいてください。
よくエア抜き、なんて言ってるのがブレーキフルードです。
今回は面倒なエア抜き無しの方法でいきます。
ブレーキホースの中は空気などは全く入っていなくて、このブレーキフルードがみっちり入ってる状態が正常です。
ここに温度変化や何かのタイミングで空気や気泡が入ってしまったのを取り出すのをエア抜きって言います。
まあ、そうそう入るもんじゃないんだけどね。空気が入ってしまうとブレーキがふにゃふにゃの握り心地になって、効かなくなります。
さて、このフルードですが、よくブレーキオイルなんて言われてますが、正確にはブレーキフルード。
そもそもオイルじゃなくてアルコールの一種です。
なぜかと言えば、水との親和性がものすごくいいから。
温度変化でブレーキホース内に水滴がついてしまった場合、もしオイルだったら水と油は混ざらないので分離してしまいます。その水が蒸発したら気泡になってしまうので、突然ブレーキが効かなくなる、ということが起こります。その対策として、ブレーキフルードは水がよく溶けて分離しないアルコールの一種が使われているわけです。お酒の水割りと原理は同じですよw。水分を逃がさないためのアルコールです。
ただし、溶け込んでいる水分量が多くなったり、古くなったりすると茶色~黒へ変色してきます。ライフが短いのが欠点かな。
このブレーキフルードですが、いくつか種類があります。
一般的にはDOT-4を使ってください。
日本車の場合はほぼこのDOT-4が使われてます。
DOT-3、DOT-4、DOT-5までは見たことがあるけど、6とかもあるっていう話だし、天然成分と鉱物成分という違うタイプやBMW専用の赤だの青だのの色のついたものもあります。
迷ったら、大抵マスターシリンダーの蓋に書かれているので確認してください。↓
ちなみに、この番号の違いや種類の違いは、私、よく知りませんw。
ただね、試しにこの番号違いや種類の違うフルードを混ぜてみたことがあるんですが、完全に分離しちゃって全く混ざりませんでした。何が起こるかわかんないので、自分のバイクに今使われている番号の物を使ってくださいね。
ただこれ、メーカーの違いはそんなにないみたいです。
DOT-4で色が付けられていなければ、ヤマハ車にホンダやスズキのブレーキフルードを入れても大丈夫。安いので充分ですよw。
さて、いよいよブレーキフルードの交換パターンですが、大きく2つあります。
- ブレーキフルード全部抜き。
- ブレーキフルードの継ぎ足し抜き。
一般的に大型バイクの修理工場やクルマの場合、ブレーキフルード交換用の専門工具での作業やブレーキキャリパーの取り外しなんかもやってるのを見るので、ブレーキフルードは全部抜いて交換、エア抜きしてるっていうイメージが強いです。
ブレーキフルードの交換は大掛かりで面倒と思っちゃう人は、この全部一度抜ききって、再度入れ直すと思ってる人がほとんどなんじゃないかな?
専用工具を持ってないと、エア抜きだけで1時間コースですww。
おじさんが自宅作業で交換するなら、ブレーキフルードの継ぎ足し抜きがおすすめ。
要するに下から抜いて、抜いた分を上から足していって、少しずつ入れ替えてしまうっていう方法です。
一度全部抜いてから入れ替える方法と比べると、新しいブレーキフルードを使う量が多いし、古いのと新しいのが混ざって交換なのでなんか気持ちが悪いっていう人もいるのは確か。
なんか悠長な方法だなぁ、ていう方法ですが、かなりお手軽です。しかも原チャリのブレーキフルードなんてたかがしれてるのでどんなにやったって100mlも使わないですよw。
この方法なら面倒なエア抜き無しで終了です。
ただし気をつけたいのは、ブレーキフルードは塗装面について時間がたつと、塗装をガビガビにして剥がしてしまうことがあります。
気を拭いてあまり周りにベタベタつかないように気をつけましょう。
水によく溶けるので、水は用意しておいた方がいいかもしれないです。
私は用心して、いつもブレーキフルードの交換後は水をかけて軽く洗車してますw。
バイクのブレーキフルードの継ぎ足し抜き交換・補充をやってみよう!
今回用意したものです。
- ブレーキフルード
- 8nnのメガネレンチ
- 内径4mmのゴムホース1m
- メンディングテープ
- 空のペットボトル
- ふき取り用キッチンペーパー
- バケツに水
- 後は写真には写してないですが、2番のプラスドライバーがいるかな?
天気のいい日に作業はやってくださいね。
上でも書いてる通り、ブレーキフルードは水分を吸いやすいので湿気が無い時にやるのがベストです。
ホースは100円ショップで売ってるものでもいいんですが、私が買いに行ったら色付きのホースしかなかったのでホームセンターへ。1mで70円でしたw。透明な方がいいですよ、ホームセンターへGO!
もし面倒であれば、デイトナで必要なものが全部ワンセットになってるエア抜きセットが出てるので、それを買ってしまうというのも一つの手ですww。
バイクのブレーキフルード交換・補充手順
まずブレーキキャリパーのブリーダの蓋を外します。
ゴムキャップのやつね。
まだこのブリードネジは緩めないでくださいね。
ゴムホースをねじ込みます。
4mm径だとちょっと小さめですが、このぐらいギチギチの方が空気が入らなくていいです。
メガネレンチを通して、ホースを一度キャリパーより高い位置にメンディングテープで止めます。
一応これはブレーキフルードの逆流対策。
まあ、あんまり効果はないかもしれないけど、気分気分♪
ホースの先端は空のペットボトルへ。
取れないようにガムテやメンディングテープで固定。
「ブレーキフルードでペットボトルが溶ける」なんて話もあるけど、一度も溶けたことはありません。ブレーキフルードはアルコールだからね、ペットボトルが溶けるはずがないですよww。
メガネレンチを通して、キャリパー部分の準備はこれでOKです。
マスターシリンダーですが、シグナスの場合、ハンドル周りのカウルの中に隠れているので、とりあえず全部外さないと出てきません。これが結構ひと苦労なんですよw。
今回はヤマハのブレーキフルードを使います。
ホンダのブレーキフルードでも安くていいんですが、偶然品切れだったのでちゃんとヤマハ車用を選んでみましたw。
マスターシリンダーを開けます。
ネジを緩め、外蓋を取ります。
ネジを緩め、中蓋を取ります。
ネジを緩め、ゴム蓋を取ります。
うひゃぁぁぁぁ! 真っ茶っ茶だぁ~!
これは早く交換しなくてはw。
ちなみにブレーキフルードって茶色だろうが新品だろうが、ブレーキタッチの違いってほとんど分かんないんだよね。だからこういうことになっちゃうんですよww。
この時ブレーキフルードの色に気を取られてて忘れちゃいけないのは、水面の位置。
目盛りとかがついてればいいですが、原チャリだと付いてないことがほとんどなので、この位置まで最終的にブレーキフルードを入れるっていう位置を覚えておいてください。
ここまでやる必要はないかもしれないのですが、私は取り外した蓋をバケツの水で洗います。
ブレーキフルードは水によく溶けるので、ざぶざぶっと洗っておくときれいになりますよ。
蓋の水分はよくふき取って、完全に乾燥させてください。
水分が残っていると交換したブレーキフルードに水分を吸わせてしまうことになるので要注意。
マスターシリンダーの周りにキッチンペーパーをぐるぐるっと巻いて、ブレーキフルードがこぼれたり垂れたりしても大丈夫なように万全の対策をしておきます。ブレーキフルードが塗装面につくと時間がたつと剥げたりするので付かないようにするためです。
いよいよ古いブレーキフルードを取り出します。
まず、ブレーキを2~3回握ります。
ブレーキは小さなてこの原理で握ることでホースの中にブレーキフルードを送り込み、圧力が少し高くなります。
握ったままでブリードのネジを開けます。
プリードをちょっと開けて1秒ぐらいでまた締めます。
このプリードのネジはそんなにきつく締まってるネジじゃないので、軽く動くと思いますが、あんまりきつく締めないようにしてください。ネジを押し込んでるだけなのでネジが壊れちゃいます。最初の締め付けトルク感を覚えておいてくださいね。
この90度ぐらい開けて締めるという動作で、ホースの中に真っ茶色のブレーキフルードが流れ込んでくるのが見えると思います。
プリードのネジを閉めたら、ゆっくりブレーキを離します。
この繰り返しをします。
この動作を繰り返して、汚れたブレーキフルードをホースへと移していきます。
マスターシリンダーの中のブレーキフルードが、下から抜いた分だけ減ってきますので、どんどん足していってください。
ここで減りすぎて、シリンダーの下にある穴から空気が入ってしまうとアウト!
バイクのブレーキがふにゃふにゃになってたら空気が入ってしまった証拠。
ブレーキホース内に空気が入ってしまったので、エア抜き作業で1時間コース突入ですw。
絶対タンク内のブレーキフルードが底をつくようなことが無いようにどんどん足していってください。
ブレーキを2~3回握り、ブレーキを握ったままにする。
↓
プリードのネジを緩めて締める。
↓
ゆっくりブレーキを離す。
↓
マスターシリンダーに新しいブレーキフルードを足す。
この繰り返しになります。
どんどん新しいブレーキフルードが足されていくので、少しずつ色が透明になってきます。
ホースの中のブレーキフルードの色が透明になってきたら完了です。
やってるうちにコツが分かってくると思うので、作業が早くなってきますよ。
多分10分ぐらいで終わっちゃうと思います。
原チャリのフロントブレーキのブレーキフルード交換だと、このぐらいの量しか使いませんw。
中型バイクぐらいで前後輪ディスクブレーキでも500mlで全然余裕。ちょうど使い切りぐらいですね。
マスターシリンダーのブレーキフルードの水面の位置を確認。
最初入っていた高さに合わせます。
ブレーキフルードがついてるかもしれないので、濡らしたペーパーなどでタンクのふちをちゃんとふき取っておいてください。シグナスは塗装されてないのでいいですが、マスターシリンダーが黒く塗装してある車種もあるので、きちんとふき取っておかないと、後で塗装が剥げてきてしまいますよ。
ゴム蓋、中蓋、外蓋の順番に蓋をしてしっかりネジで止めます。
ブレーキキャリパーのホースを外し、ゴムの蓋をして終了です。
できればブレーキフルードがついてるかもしれないので、水をつけたペーパーで拭くか、面倒であれば水をかけて洗っちゃった方が早いです。
最後にちゃんとブレーキが効くかどうか、ブレーキフルードが漏れたりしてないか最終チェックを忘れずに。
後輪ディスクブレーキ車でも、やり方は全く同じです。
ブリードネジの位置だけ確認して行ってください。
バイクのブレーキフルードの交換・補充 まとめ
どうでしょう、ブレーキホース内に空気が入らないように気をつければ、意外と簡単でしょう?
ブレーキ関係なので何かあったら大変だと勝手にハードル上げてしまってたり、ブレーキフルードが塗装を剥がしてしまうというので、なんだか劇薬のような勘違いをしている人が多いようですが、普通に指で触っても問題ないですよ。蒸発しないアルコールですよ、こんなのw。
ブレーキキャリパーのオーバーホールの方がよっぽど大ごとですわw。
ブレーキフルードは交換したって劇的に何かが変わるということはないです。むしろ交換しましたけど、何か?ってなもんで、全く変化に気がつかない事の方が多いですw。
その割に意外とここだけバイク屋で交換してもらうと、工賃高かったりするので、車検の無いバイクやスクーターはほったらかしが多いですね。できれば交換時期として、2年に1回は交換しておきましょう。
また、ブレーキ周辺はブレーキシューで汚れやすい部分でもあるので、バイク屋さんだと完全には汚れを取ってくれるということは無かったりします。結局完全なメンテと洗車は自分でやるしかないんですよねぇ。
自分でタイヤを外してみたり、ブレーキキャリパーを外してみたりと、この周辺のチェックも同時にできるようになるので、機械いじりが好きなマニアにはおすすめですよw。