
こんにちは!Attaboy運営人のアキラおじさんです!
ドレンボルトをなめてしまった場合の原因や対処法、ボルトの取り外し方について簡単に解説です。
「しまったぁ~、ドレンボルトをなめてしまったぁ~!」
こんな経験ありません?
私は結構ありますw。
バイクの基本整備であるオイル交換をした時に、意外とやっちゃいがちだよね。
バイクの場合、ドレンボルトにわざと柔らかい素材を使ってたり力がかかりにくい形をしてて、オーバートルクにならないようになってることが多いです。なのでトルク管理してても、このボルトの頭をなめちゃうっていうのは意外とやりがちです。
もちろん、エンジンのオイルパンがアルミ、ポルトがスチールなので、締めすぎてオイルパン側の雌ネジを壊してしまうということもありますが、この場合は結構ヤバいw。簡単には治りません。特殊な工具が必要になったり専門知識が必要になったりするんで、素人は手を出さない方が無難かなw。まあ方法はあるにはあるんだけどw。
ネジ山を壊してしまう、ネジをねじ切る、ボルトの頭を舐めてしまうというこの3つが多いかな。
今回はバイクのオイル交換で一番多い、ネジの頭をなめたり潰してしまって六角レンチでボルトが外せないっていう時に、ツイスターソケットで簡単に取り外しボルトを交換する方法を解説です。
今回私のシグナスX-SRで試しましたが、基本的にバイクのドレンボルトの対処はどれも同じだと思うので、参考にしてみてください。
ついでに同じエンジンのネジということで、スパークプラグも交換してみましたよw。
ドレンボルトをなめてしまう原因とパターン

ドレンボルトで一番多いのはこの3パターン。
- オイルパン側の雌ネジを壊してなめてしまう。
- 雄ネジを締めすぎて根元でねじ切ってしまい、中に残ってしまう。
- 雄ネジの六角ボルトの頭をなめてしまう。
ネジがさび付いてしまっていた、レストア中だったという理由もあるとは思いますが、普通はオーバートルクが原因です。
ギュウギュウ締めすぎなんですよw。
私が若い頃は指でギュッとねじを締めてから六角レンチで1/8回転(45°)なんて言われてましたが、今でも言ってるのかなww。まあ今どき通用しませんわなw。
バイクの場合は大体指定トルクは20~30N.mぐらいです。車種によって違うと思うので、これはサービスマニュアルで確認してくださいね。
ちなみにシグナスX-SRは 23 N.mです。
正直、上のイラストの1、2については、素人は手を出さない方が無難です。
オイルパン側の雌ネジを壊してなめてしまう。
雌ネジをオーバートルクでねじ切ってしまって、ドレンボルトがいつまでも回ってしまう。ドレンボルトを斜めにねじ込んでしまって、ネジが噛んでしまいネジ山を壊してしまう。
このパターンが多いかな?
雌ネジ側のエンジンはアルミ製、ドレンボルトはスチール製なので、無理するとアルミ側が負けちゃうんだよね。
この対処法としては、リコイルでネジ山を再生する、タップボルトを使う、ねじ山を新しく切り直す、オイルパンを丸ごと交換する・・・私も挑戦したことあるけど、正直そう簡単にはいきませんわw。
この辺の加工方法については詳しく解説しているサイトやYouTubeもあるのでそちらを見てもらえば分かると思うけど、簡単にやってるようでいて、実は特殊な工具が必要になったり熟練の技術が必要になったりします。素人は手を出さない方が無難だよw。
エンジン部分だからね、傷口を広げる前に素直にプロのバイク屋に持って行った方がいいです。
雄ネジを締めすぎて根元でねじ切ってしまい、中に残ってしまう。
バイクが古くてドレンボルトがさび付いて固着してしまっている、ドレンボルトをスチール製からアルミ製に交換しているっていう時が多いかな?
まあ、あまりお目にかからないですが、無くは無いので注意が必要ですよ。
この場合の対処法は、ドリルで穴を開けて逆ネジタップをねじ込んで外すというのが一般的ですが、固着してしまってる場合はネジギリギリまでドリルで削ってネジをばらして引っぺがすっていう高等技術が必要なので、やっぱりプロに見てもらった方が無難ですよね。
雄ネジの六角ボルトの頭をなめてしまう。
バイクでは一番多いパターン。
上でもちょっと書いてますが、純正のドレンボルトはネジの頭そのものがあまり力が入りにくい形状をしてたり、柔らかい素材でできてたりするので、ちょっと六角レンチの当たりや角度が悪かったりオーバートルクで締めると、すぐボルトの頭をなめてツルツルになっちゃいます。
ぶっちゃけ今まで散々失敗してきたんで、私はドレンボルトをちゃんとトルクレンチで締めてるんですが、それでも5~10回ぐらいオイル交換するとなめ気味になってきます。やっぱりバイクの純正ドレンボルトはある程度使ったら交換する消耗部品と考えた方がいいんだろうねww。100円ぐらいなもんだしw。
ネジの頭をなめてしまった場合いろいろ対処法があって、タガネで叩いて少しずつ外したり、バイスプライヤーで掴んで何とかするって方法もあります。
ただ、私が今までやってきた中では、ツイスターソケットを使ったネジ外しが一番簡単で確実、早い方法だったんで、おすすめです。
普通にバイクに乗ってるだけの人だったら、トラブル対策としてこの方法のが一番楽だと思うよw。
雌ネジをなめたら、工賃も修理代も洒落にならない!
ちなみに、雄ネジと雌ネジで言うと、オイルパンの雌ネジを壊してしまうと結構洒落になりません。
私は若いころ、SRのエンジン下オイルパンのオイル抜きドレンボルトとセローのドレンボルトの雌ネジを壊してしまった経験があるんだよね。いろいろねじ山再生をやったけどダメで、結局オイルパンごと丸々交換しましたよ。確か当時込々で6万ぐらいしたんじゃなかったかなぁ。
まだオイルパンが取り外しできる古い車体だったので助かったけど、今のローコストのエンジンや、スクーターなんかでやってしまったら最悪です。オイルパンとエンジンが一体型だったりするからねw。
スクーターだとエンジンの下まで全バラしないとマジ直んないですよww。
工賃考えたら多分廃車して新車に乗り換えた方がいいぐらいですわw。
だからいろいろネジ山再生のテクがあったりするんだけどね。
実際こういうリスクもあるので、オイル交換程度だからと甘く見ない方がいいですよ。
以前別ページでもチラッと書いてますが、オイル交換は自分でできて当たり前って思われてるけど、実はプロも認めるハイリスクハイリターンな整備の一つです。
オイル漏れでクラッシュするだけじゃなく、失敗すると一発でエンジンを壊しちゃうので要注意。
ガソリンスタンドでクルマのオイル交換する時、店員はクルマの下をいじらずに上からオイルチェンジャーでオイルを抜き取ることが多いでしょ? 意外と素人が触るとヤバいって、そういうことが分かってやってるんだよねww。
ネジ穴1つで一発KO!ってこともあるんで、充分注意して作業してくださいね。
なめたドレンボルトをツイスターソケットで取り外す!
さて、いよいよツイスターソケット(ツイストソケット)でドレンボルトを取り外し作業です。
今回、私のシグナスX-SRのドレンボルトは、ぶっちゃけまだなめてはいません。
ただ、だいぶネジの頭がユルユルになってきてて、多分あと2回ぐらい取り外しをするとなめちゃいそうなので、今回マグネット付きの社外品に交換します。そこでチャンスなので、今使ってるドレンボルトをツイスターソケットを使って外してみることにしましたw。

デイトナ バイク用 工具 六角ソケット 12mm なめたボルト外し 差込角3/8インチ ツイストソケット16108
これが魔法の工具、ツイスターソケット(ツイストソケット)です。
サイズは今回純正ボルトのサイズと同じ、12mm。
見た目は地味ですが、中は六角ではなくスクリュー型に爪がついてて、この爪がガッチリネジの頭を噛んで回してくれるという代物ですw。元々はレストアとかで錆びてなめてしまったネジを外すのに使う工具の一つです。ソケットレンチに取り付けて使いますよ。
バラでも買えますが、他のなめてしまったボルト取り外し作業にも使えるので、フルサイズ必要であればセットがおすすめです。
京都機械工具(KTC) ツイストソケットセット TB3TW10 差込角:9.5mm 10個組 1セット

そのままだとドレンボルトが奥まっていて届かないので、延長バーを付けます。
ソケットレンチセット 17点 車レンチ スリーブ ラチェットレンチ 差込角9.5mm(3/8インチ) ラチェットハンドル 六角レンチ 車/バイク/DIY 工具セット 収納ケース付き


矢印のところがドレインボルト。
今回なめてしまって六角レンチでは全く回らないって想定で見てください。
真っ直ぐ垂直に差し込みます。

写真を撮ってるので片手を離してしまいましたが、延長バーをしっかり持って、ゴムハンマーなどで軽く叩いて打ち込みます。
別に普通のハンマーでもいいんですが、金属音がご近所迷惑だからね、ゴムハンマーがおすすめ。
ベッセル(VESSEL) ゴムプラハンマー No.77-10

元々ドレインボルトは柔らかいですからね、軽く叩くだけでガッチリツイスターソケットが根元まで食い込みます。

後は普通にソケットレンチを取り付けて回せば取り外せます。
驚くほどあっさり回るので、多分ボルトが外せなくて苦労してた人は拍子抜けすると思いますよw。
ちなみに逆に回すとツイスターソケットが外れてしまうので注意。
一方方向にしか掴めない構造になってます。

後はもう、そのままオイル交換に突入ですよ。
オイル交換の方法もろもろについては、別ページで詳しく解説してるので、そちらを見てください。


取り外したドレンボルトです。
完全にボルトの頭の山は壊してしまうので、再利用はできません。

- 右が今回取り外したドレンボルト。
- 左が今回新しく入れたマグネット入りのスチール製ドレンボルト。
実は純正のドレンボルトの長さがパーツリストにも書いてなかったので、謎だったんだよねw。
どうやら長さは15mm、実質ネジ部分は14mmといったところです。
M12×14×P1.5
(ねじ径×ネジの長さ×ピッチ)
これで正解のようです。
謎が解けましたw。
デイトナ バイク用 リプレイス ドレンボルト マグネット付き M12×14×P1.5

ブレーキケーブルに隠れちゃってますが、指で回して取り付けてください。
この時、いきなり工具にボルトを差し込んで取り付けたりするのはダメ!
必ず指で差し込んで回して取り付けてください。
工具でいきなり締めるとボルトが斜めになってたり、ねじ山が噛んでたりしても分からないうえに、力が強くかかるのでネジを壊してしまうっていうことがあります。
指で回して取り付ければ違和感に絶対すぐ気が付くし、確実に真っ直ぐ取り付けられるので必ずそうしてくださいね。工具で締めていくのはその後です。

トルクレンチで23 N.mで取り付けて終了です。
シグナスX-SRは23 N.mですが、他の車種は調べて正規のトルク数で締めてください。
SK11 デジタルトルクレンチ 差込角 9.5mm 6.8~135N・m SDT3-135
今回は社外品のドレンボルトに替えたので、六角ボルトのサイズは12mmから14mmに変更です。
しかもネジの頭はしっかり六角レンチに噛む形になったので、オーバートルクには気を付けなければいけなくなりましたねw。
ボルトを交換してる人、気を付けてくださいねww。
イリジウム スパークプラグを交換

さて、エンジンのネジつながりで、ちょうど良かったのでスパークプラグも交換しておきます。
私のお気に入りは、イリジウムのスパークプラグです。
NGK ( エヌジーケー ) イリジウムIXプラグ (ネジ形/ターミナルなし)1本 【1200】CR7EIX スパークプラグ
ノーマルの元のプラグ番号はCR7Eです。
NGK ( エヌジーケー ) 一般プラグ (ネジ形/ターミナルなし)1本 【4578】 CR7E
イリジウムは、何となくエンジンのパンチが若干良くなって心地いいような気がします。
まあ、ホントにそうかはプラシーボ効果なのかもしれないですが、ちょっとパワフルな感じがするのは確かw。イリジウムは高いとはいえシグナスXはプラグ1本しか使ってないからね、変な添加剤入れるより安上がりでだと思うんだけどねぇ、気になる人は一度お試しあれww。
プラグについては年式でも違うことがあるので、メーカーサイトの対応表を確認してみてください。
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NGKスパークプラグ製品サイト - 日本特殊陶業株式会社
日本特殊陶業公式のNGKスパークプラグ製品サイト。スパークプラグ、イグニッションコイル、プラグコード・パワーケーブルなど、製品情報や適応品番検索などを掲載しています。
www.ngk-sparkplugs.jp
一応最近のバイクはバッテリーが命の構造になってるので、最初に電圧チェックもしてイリジウムを使っても大丈夫か確認して使ってますww。まあ、問題しないと思いますが、念には念を入れてww。

プラグ交換は、やったことある?
知ってるようで意外とちゃんとは教わったことが無いプラグ交換です。
エンジンは冷えている状態で行ってくださいね。
シグナスXは矢印のシートの下のカウルを外せばエンジンヘッドが見えるので、ここからアクセスして交換します。

ネジ4本で止まってるだけなので、プラスドライバーで外し、カウルを前に引っ張ればカウルが外せます。


引っ張って外せば、奥にプラグが見えてきます。
結構奥まったところにあるので、プラグ周辺のホコリやごみはエアガンかパソコン用のエアスプレーなどを使って吹き飛ばしてください。
ここからゴミが入ってしまうと取れないし故障の原因になるので注意。

ちょっと狭いので写真ではわかりにくいんですが、プラグレンチでプラグを外していきます。

新品と外したイリジウムのプラグ。
まだ使えそうな感じだったけど、イリジウムの部分が若干削れてきてるようなので、交換です。
バイクのスパークプラグの寿命は一般的に3,000km~5,000km。
イリジウムは高寿命とはいえ、調べてみたら前回交換から8,000kmチョイ走ってたわw。
ヤバイヤバイww。交換しといてよかったわw。

新しいプラグを取り付けているところ。
ここでもプラグは手で差し込んで回して取り付けてくださいね。
このネジ山壊したら確実に廃車ですww。
スパークプラグの締め付けトルクですが、これもプラグの種類と太さによって違います。
大体10~40 N.mぐらいまでとかなり幅がありますよ。
私の交換したCR7EIXも、NGKのメーカーサイトで確認してみると、10~12 N.m。
かなり低いですよね。
ナットサイズと例外でトルク数が分けられてるのでメーカーサイトで確認してみてください。
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プラグの正しい取り付け方 - プラグの基礎知識|NGKスパークプラグ製品サイト
NGKスパークプラグのプラグの基礎知識「プラグの正しい取り付け方」ページです。
www.ngk-sparkplugs.jp
スペースが狭いのでトルクレンチが入らなければ、CR7EIXの場合、
指で締め付けていって動かなくなったところから、プラグレンチで初回、1/4回転(90°)。
次回以降、1/12回転(30°)。
初回がちょっと多いのは、ガスケットが潰れるタイプのものが使われてるからです。
ここのネジも意外と繊細だからねぇw。
一度トルク数については確認してみてください。


プラグにプラグキャップを取り付ければ終了です。
プラグキャップはちゃんと奥まで差し込んでくださいね。
意外とゴムが硬めでちゃんと差し込まれてなくてエンジンがかからないってことがあるのでw。
これで一度エンジンをかけて問題ないか確認したらカウルを元に戻して終了です。
お疲れ様でした♪
なめたドレンボルトを簡単に取り外す方法 まとめ

今回ドレンボルトをなめてしまった場合の原因や対処法、ボルトの取り外し方についてまとめました。
ついででスパークプラグも交換しましたww。
「ボルトをなめた」といっても、実際にはいろいろあるんですよねぇw。
ドレンボルトをなめたといえば、バイクの場合はボルトの頭の六角ボルトをなめてしまうことが多いので、今回ツイスターソケットを紹介しました。
これ、マジで凄いんでおすすめですわ。
私もツイスターソケットを知らなかったときは、長時間悪戦苦闘してましたからねぇw。これ使ったらあっさり外せてポカァンとしちゃいましたよw。やっぱり道具の違いは偉大ですw。
数は少ないと思いますが、雌ネジ側のネジ山をなめてトラブった場合、リコイルやタップボルトを使うという裏技があるにはあります。実際バイク屋でも結局リコイルを入れて直してもらうことの方が多いとは思うけど、初めてだったら自分で手を出さない方が無難かなぁw。ネットのおかげで自分でできるって錯覚しちゃうけど、私の経験上、素人DIYで何とかしようとすると、かえって傷口を広げることになるのでプロに相談することをおすすめしますよw。
いや、マジでw。
ボルトをなめてしまうのって、ほぼオーバートルクが原因ですね。
感覚に頼ってもいいですが、慣れるまではトルクレンチでトルク管理をしっかりやった方が無難です。
あと、確実にねじ山がかみ合っているかどうか、ボルトは必ず指で回して入れる癖をつけておいた方がいいですよ。整備作業の基本なのでw。
電動ドリルやインパクトが一般的になってきたおかげで、ボルトを外す時の感覚で取り付ける時も同じように作業してる人が多いです。これをやってると必ずいつかはネジ山壊すので、注意してください。
実際私も若い時、何回かやらかして学習しましたww。
ぜひ皆さんも、私のような無駄な勉強料を変なところで支払わないで済むように、サクッと解決しちゃってくださいw。
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NGK ( エヌジーケー ) 一般プラグ (ネジ形/ターミナルなし)1本 【4578】 CR7E