こんにちは!Attaboy 運営人のアキラおじさんです!
今回は鉛筆画での似顔絵を、中目の紙「ホワイトワトソン」で描いてみましたw。
いつものケント紙ではなく、中目の紙「ホワイトワトソン」を使ってみましたよ。
ホワイトワトソンは鉛筆画で描きやすいといわれているザラつきのある紙なので独特の表現や陰影のタッチが出せます。
写真のようなリアルな表現というより紙のタッチを活かせれば、描き方で個性を出せるというのが上達のポイントだと思いますね。
鉛筆画は、そのシンプルながらも独特の魅力によって、多くのアーティストや趣味になっています。鉛筆画は、シンプルな道具でありながら、細部まで表現できる唯一の手段と言えますよ。
今回はホワイトワトソンに、美しい女性の鉛筆画を描いてみたので、描くためのステップやコツを紹介です。
鉛筆画は女性のポートレートに最適です。鉛筆一本で描かれた作品には、他の画材では得られない独自の深みや温かみがあるので気に入っています。
鉛筆画の世界に足を踏み入れる初心者の方々に向け、基本的な描き方から始め、少しずつ応用技術を身につけていくことで、どのように始めれば良いのか、手法やテクニックなど、人物やモデルを通して何かヒントを掴んでもらえればと思いますね。
鉛筆画は単なる趣味以上のものになると思いますよw、
中目のホワイトワトソンでの鉛筆画の描き方
今回はケント紙ではなく、ホワイトワトソン紙に人物画を描いてみます。
ホワイトワトソン紙は、元々水彩画で定評のある黄色みがかった紙の「ワトソン」を真っ白にした、水彩、パステル、色鉛筆用の紙です。
絵具やチャコール、パステルののりが良く、特に水彩絵具の発色が良い紙ですね。
保水性が高く、ぼかし・にじみ・バックラン・リフティングなどの表現性に優れてます。
また、パステルではコットンの弾力性で目潰れしにくく、油彩画のような仕上がりまで描き込めます。
正直に言うと、私、ホワイトワトソンを使うのは、すっっっごい久しぶりw。
木炭デッサン用の紙より粗い紙の目がハッキリした紙を使うのっていつぶりだろう? もしかすると十数年ぶりかもしれないです。完全にこのタイプの紙の描き方を忘れていますわww。
完璧にこの紙は水彩画用の紙だよねw。鉛筆画に使うのはもったいないような紙だけど、うまく描けるかしら? う~ん、不安ですww。
なかなかの厚さがある紙で、今回使ったのはF4サイズ。
こういうザラつきのある紙は、この目の模様をうまく活かしたぼかしとかができる上級者だとメチャメチャカッコいい絵を描けるんだけど、今回はそこまで求めないでねw。
何しろ超久しぶりなんでww。
鉛筆画用の紙については別ページに詳しくまとめているので、自分の愛用の紙を見つけたいっていうのであれば、チェックしてみてください。
ホワイトワトソンでの基本的な描き方
ザッと描いた目の部分をかなりアップにしてみました。
実際描いてみた感じや見た感じで分かると思いますが、
- 紙の凹凸がかなりはっきり出てしまい、完全には塗り潰せない。
- 細かい描き込みはできない。
- 大きなぼかしはかなり得意。
と、いう紙の特徴がありますね。
これは人によって良し悪しがあると思いますが、大きな形を捉えやすい半面、細かい表現は苦手という所があります。
私のようなリアルに描こうとしていると、結構描けない紙っていう感じがありますが、その分、ある程度省略やディフォルメをして描いていくというのではかなり優秀な紙って感じがします。
ホワイトワトソンの基本的な描き方では、まずデッサンの基礎で描くのが正解だと思いますね。
かなり木炭的な描き方ができると思ってください。
顔の構造やバランスを理解し、それを鉛筆を使って的確に表現するための手順で描き込むというのが良いと思います。この段階でのポイントは、細部に入る前に全体のフォルムや位置関係を正確に把握して立体化していくという方法が良いと思います。
別ページでも書いていますが、細かい部分を描き込む場合は、紙の凹凸を硬い鉛筆で潰して平らにしてから描くというテクニックが、この紙の場合必要になってくると思います。
たださすがに全体が中目で弾力のある厚手の紙なので、あまり広い面には使えないという所があるんですが、この手法を練習して理解するにはかなり良い紙だと思います。
ある程度ディフォルメしてポイントだけ細かく描き込むという方法で、紙の荒さを活かせる独自の画風を確立したいという人にとってはうってつけかもしれませんね。
初心者には意外と向いている紙かも
初めて鉛筆画に取り組む人にとって、ホワイトワトソン紙は親しみやすく、かつ成長を感じやすい紙かもしれないです。
ちょっと書きましたが、この紙って木炭画の感覚に似ているんだよね。
もちろん木炭画の紙よりも凹凸がかなりはっきりしているので、白く残ってしまうところがあるんだけど、紙は分厚くて描き込んでも毛羽立たず丈夫だし、弾力もある。
鉛筆で描いているときのこの滑らかさは特筆するものがあるんだよねw。
はっきり言って鉛筆では描きにくいと思うかもしれないです。鉛筆よりもチョークやパステルの方が向いているかもしれないけど、ものすごく木炭画のような立体感の把握がしやすいんですよ。
これは鉛筆画をやっている人が最初に陥りやすい、ペタッとした平面的な把握感や遠近感の感度っていうのを上げる練習にはすごくいいかもしれないと思いました。
もちろんちょっと描きにくいので、あえてガリガリ描くようなところもあるんだけど、そこがまた良い練習になるっていうところもすごくあるんじゃないかなと、私個人的には思いましたね。
まあ、出来上がったものを見てもらうと、一般的に鉛筆画でイメージする滑らかな表現っていうのは無いかもしれないんだけどw。これはこれで突き詰めたらかなり面白いものができるんじゃないかなと思いましたね。
いやぁ、たまにはこういう紙でいろいろ挑戦してみるっていうのもすごく面白いと思います。
自分の画風にパチッとハマった時、怖いぐらいだと思うよ、マジでw。
まずは基本から
ホワイトワトソン紙は、意外と基本ができてないとうまく描けない紙だと思います。
そういう意味でも、凄く勉強や練習になる紙じゃないかなぁって思いますね。
ちょっと高い紙だけど、高いだけのことはある紙なんじゃないかな?
上級者向けだと思っていたけど、これは初心者にもおすすめできると思いますよ。紙自体は水彩に最も向いている紙なので、ここから水彩画に目覚めちゃうかもしれないしねw。
基本を重んじつつも、その先にある表現力豊かな鉛筆画を目指すことができます。初心者から上級者まで、誰もが楽しめると思うので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
今回の道具と用意
ホワイトワトソン紙以外で今回使った道具や画材について紹介しておきます。
- 三菱鉛筆Hi-uni 6B・4B・2B・B・2H・H。メインはBです
- 練り消しゴム
- 極細消しゴムMONO zero
- セーム革
- 鉛筆ホルダー
- 100均の爪ヤスリ
- ラストに定着液として、フィキサチーフ
鉛筆は愛用の三菱鉛筆Hi-uni。
粘りがあるので好きなんですが、別にステッドラーでもいいと思いますよ、使いやすい方を使ってください。
今回メインで使ったのはB。紙の凹凸を潰すのに2Hを結構使いましたが、その上を塗るのにBの鉛筆を使ったって感じです。ガリガリ塗り潰すのには4Bがメインといった感じですね。
鉛筆の違いについては別ページでまとめているので、気になる人はそちらを確認してください。
練り消しゴムはいつもの消しゴムです。
今回は鉛筆の粉がのりやすい紙という事で、結構重宝しましたよ。
また、凹凸が多い紙なので、鉛筆の粉がダマになって残ったりすることも多く、細く伸ばしてちょんちょんって感じで取ったりするにも使っています。
この手の紙には必需品になるので用意しておいてくださいね。
極細消しゴムのMONO zeroは、今回髪の毛を描き込むのに大活躍。
電動消しゴムを使おうとしましたが、ホワイトワトソンとは相性が悪いみたいで、むしろ手動で消す細い消しゴムの方が向いているみたいです。
鉛筆画では必需品になると思うので1本持っておいた方が良いですよ。
セーム革は今回初めて使ってみました。
車の洗車の時に使っているあれですよw。新品をちょこっと切って使ってみました。
今までティシュを使ってぼかしをやっていたんですが、このセーム革の方が綺麗に鉛筆の粉が伸びると聞いたので使ってみましたが、いいね、伸びる量が段違いです。
ちょっとコツはいるけど、慣れれば使いどころが多そうですよ。
ただ、今回の紙よりケント紙とかの目の細かい紙の方が使えるような気がしますね。
いつも使っているノック式の鉛筆ホルダー。
もうこれしか使えない体になっちゃいましたよw。簡単に取り外しができてしっかりホールドしてくれるので、1本で何本もの鉛筆が使えて超便利。チビ鉛筆が増えてきたら必需品です。
ヤスリは別にこれじゃなくてもいいんですが、100均で手に入って形も便利なので使っています。
いつもは鉛筆の先端を尖らせるのに使っていますが、今回はMONO zeroの先端を尖らせるのをメインで使いましたねww。
フィキサチーフは別に何でもいいんですが、いつもの鉛筆用を使っています。
ホワイトワトソンは鉛筆の粉が浮きやすいので、必需品ですね。
最後のフィニッシュで使っています。
リアルに女性の鉛筆画を描く
具体的に鉛筆で女性を描いてみます。
まあ、練習ですねw。
ちょっと薄すぎて写真ではうまく撮れませんでしたが、まずは下書きです。
全体のパーツや位置を観察して描き出してください。
ここを何となくザックリとやっている人が多いですが、ここの描写がほぼ成功の9割なので、しっかりスケッチしてくださいね。
大まかなデッサンを元に、自分にとって必要な主要な線や輪郭、ガイドラインになる線を濃い色で起こしていきます。
ホワイトワトソン紙がどんな紙なのか、描き込みの感じがどのぐらいできるのかを左側の目の部分で実験。
どんな感じで描けばいいかって、目の部分を描き込むときに練習台にすると何となくその紙の特性とかクセ、コツみたいなものが分かるので、私は最初についついやってしまいますww。
これはパーツで描き込むのが難しい紙だなって思ったので、まずは全体的な陰影と各パーツの全体像をザッと濃淡つけて描き込んでみました。
全体の細かいパーツを描き込んで、薄めにまとめてみました。
実はここでちょっと迷ったんだよね。
元にした写真ではかなり濃淡がハッキリした女性の写真だったので、本当はもっと濃く描き込んでいかないといけないんですが、この紙の特性からすると、このぐらいの薄さの濃淡を活かした描き方にしていった方が美しい仕上がりになりそうだなぁって思っちゃったんだよねw。
個性を生かすんだったらこの方向性で薄く細かく描き込んでボンヤリ幻想的に仕上げても良かったんですが・・・。
今回は取りあえずこの紙の限界値を探るというのと、リアルに描くという括りがあるので、もっと濃くガリガリ描き込むことにしましたw。
濃淡を少しずつ強くしていきます。
やっぱりこの紙は鉛筆の粉ののり方が木炭画っぽくのるので、かなり立体感を掴みやすいですね。
だいぶ濃く描き込みました。
ここまで濃く描き込むと、細かい部分はリアルに描けない紙だというのがよく分かりますわw。
しょうがないので、結構ディフォルメして省略している部分が多いです。
分かるかな?
微調整とホワイトを強調して、黒い部分や細かい部分をさらに描き込みます。
細かい微調整なんですが、やっぱり細かい描き込みは難しいですね。あんまり変化が無いですw。
完成!
今回はちょっと忙しくて、あまりまとまった時間が取れなかったという事もあり、描き始めて完成まで2か月ぐらいかかってしまいました。
実際には実働1週間ちょっとって感じだと思いますけどね。
ん~、正直ゴリゴリ描き込みすぎたかなぁって思っていますw。
もうちょっと薄めの色合いでまとめた方が良かったかもw。
まあ、この紙に慣れるにはちょっと私には時間がかかるって感じでしょうか?
もしくは私に向いてない?
中目の「ホワイトワトソン」での鉛筆画の描き方 まとめ
今回は鉛筆画での似顔絵を、中目の紙「ホワイトワトソン」に描いてみました。
まあ、今回は実験的な要素が強かったねw。
正直私の画風ではあまりこのホワイトワトソンは向いてなさそうな感じなんだけど、ホントに立体感の把握や表現は得意な紙なので、初心者の人はぜひ一度試してみることをおすすめしますよ。
ちょっと高い紙だけど、高いだけのことはある紙なんじゃない?
上級者向けだと思っていたけど、ホワイトワトソンは初心者にもおすすめできる紙だと思いますよ。紙自体は水彩に最も向いている紙なので、ここから水彩画に目覚めちゃうかもしれないしねw。
ちょっと上級者向けの描きにくさはありますが、鉛筆の滑りの良さと独自の個性の発見には役立つと思います。
幻想的な表現とかも得意なんじゃないかなぁw。
一味違った鉛筆画を描きたいって人にはおすすめですよ。